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2021/09/18 Sat.
鹿児島の「和牛」
和牛と言えば「黒毛和牛」。
その名称は抜群の知名度を誇っています。
現在、様々の牛肉が販売されていますが、それがどの種類に当たるのか不明なまま「なんとなく」で購入されている方も多いのではないでしょうか。そこそこの美味しさでまずまずの満足度があれば「OK」と判断されるのも牛肉全体のレベルが高くなっている証拠なのかもしれません。
ここで簡単にまとめますと、牛は「肉用」と「乳用」に大別されます。
乳用牛=乳用種は、白×黒の斑模様でお馴染みの「ホルスタイン」や、濃厚な牛乳でお馴染みの「ジャージー」が当てはまります。乳製品の原料となるものの生産というわけです。
この「乳」専用牛以外が「肉用」牛になります。「乳」生産の役目を終えた牛も「肉」用となります。
その「肉用」牛のうち、特定された4種のみが「和牛」です。いわゆる肉「専用」種であり、「和牛=肉専用種」です。
少し深堀すると、「黒毛和種」「褐毛和種」「日本短角種」「無角和種」の4種類のみが和牛と名乗ることができます。上記4種以外の牛は、どれだけ質が良くても「和牛」としての販売はできません。独自の様々な名称が付けられていたとしても「和牛」の表記が許されていないのです。
和牛以外の「肉用牛」は普通の牛となります。
これも大別すると、乳用に適さない「乳用種」、掛け合わせの「交雑種」、そして「外国種」に分かれます。
ここでの乳用種とは、乳牛の「雄」や、年を重ねた「雌」などが当てはまります。
交雑種は、和牛と乳用種の掛け合わせや、和牛と外国種の掛け合わせなど、他の品種との混合ですね。通称「F1」とも呼ばれるのが交雑種です。売場のパック表記に記載されているのを見かけたことがあるのではないでしょうか。
ちなみに「経産牛」は出産を経た牛のことです。お母さん牛ということですね。
外国種は、外国で確立された品種のことで、「アンガス」や「ショートホーン」の名は聞いたことがあるのではないでしょうか。
ざっくりと、こんな感じです。それぞれ定義を細かく言えば長くなるので、今回は割愛させていただきます。
4種類ある「和牛」ですが、その中でも「黒毛和牛」は、和牛全体の98%という抜群の生産量を占めています。黒毛和牛以外の3種もそれぞれ特長はありますが、ダントツの支持率ですね。圧巻の黒毛和牛です。
鹿児島県はその気候風土と先人の努力の積み重ねから、全国1位の黒毛和牛生産量を誇る県でもあります。
黒豚同様、生産量の多さが質の向上を促し、その評価は5年に一度開催される全国和牛能力共進会(和牛オリンピック)でも(前回2017年実施)鹿児島黒牛が総合優勝したことでさらに評価が高まっています。
鹿児島で生産された子牛が全国各地へ移されて、それぞれの地で名高い銘柄牛に育てられているのも、信頼と実績の現れではないでしょうか。
そんな評価の高い鹿児島県産の黒毛和牛。ごく身近に、普段買いできる価格で提供されているという鹿児島は、豊かな土地である証拠です。あまりに普通過ぎて見過ごしがちな価値に、少し目を向けてみるのも面白いものかもしれません。
前述した和牛オリンピック。次回は2022年度に開催される予定です。もう来年の話ですね。
2022年度の舞台はここ鹿児島です。新型コロナウイルスに翻弄されてきましたが、来年こそは明るい光が射してくることを願いながら、本場鹿児島での開催に大きな期待を込めて応援していきたいものですね。